1/17(金)東海岸町「お宮の松」前にて「第83回尾崎紅葉祭」が開催されました。
明治30年に読売新聞で発表され、当時多くの読者を魅了した尾崎紅葉の名作「金色夜叉」(こんじきやしゃ)。
許嫁の関係にあった主人公:貫一と宮ですが、両親の勧めに従い実業家に嫁ごうとする宮と、これを裏切りと感じた貫一は、1月17日の月の夜、熱海の海岸で泣く泣く別れることになりました。
その後、貫一が、金持ちに嫁いだ宮を見返すかのように金儲けに明け暮れ、宮は貫一を裏切ったとの想いから心を病みました。
現在のドラマのように、二人の行く末を案じて世間は熱狂し、切ない別れの舞台となった熱海海岸は憧れの観光地となりました。そして今日まで何度となく映画化、映像化されています。
このように日本中の人々が、熱海の名を知るきっかけとなった「金色夜叉」の作者である 尾崎紅葉の偉業をたたえ遺徳を偲び、毎年1月17日に「尾崎紅葉祭」を開催しています。
式典では初めに、齊藤熱海市長よりお礼のことばがあり、続いて来賓の川口市議会議長、藤曲静岡県議会議員、勝俣孝明衆議院議員(代読)、中島熱海市観光協会長による挨拶がありました。ご遺族を代表して尾崎紅葉氏の曾孫にあたる横尾靖様からは、幼少期に祖父母に連れられて熱海に来ていたエピソードや、紅葉祭が83回も開かれていることへのお礼などが述べられました。
出席者による献花の後には、熱海芸妓による芝居仕立ての舞踊「金色夜叉」が、貫一役を一代さん、お宮役を琴千代さん、地方:小文さん・露子さんにより披露され、集まったお客様たちはカメラやスマホで撮影し、大きな拍手をおくっていました。